あゆみの会 湊 新一
(令和3年11月15日〜12月10日)
○入院の動機
私がパーキンソン病の疑いを持ち始めたのは、4年程前のことです。階段を昇る際、片方の足の
脛がガクッとなり歩行もすり足ぎみになってきたので病院の診察を受けることになりました。長年
患っていた糖尿病の合併症のため色んな箇所に症状が現れてきていて大量の薬を飲んでいましたので
先生に色々検査をしてもらい、パーキンソン病と診断されました。それから投薬治療と、運動療法が
始まりました。
早速高松市保健センターに出向き、難病担当の職員に会い相談。香川県には“全国パーキンソン病
友の会香川県支部 あゆみの会”があることを教えてもらい会長の遠藤氏に連絡して入会しました。
パーキンソン病の症状も、徐々に進行してきたので、遠藤氏の助言を参考に高松医療センターが
実施しているブラッシュアップ入院を勧められたので通院先のクリニック院長に頼んで紹介状を
書いてもらい4週間入院することになりました。
○4週間入院しての感想
私は元々体が固く、又腰痛、狭心症等多くの持病を持っていましたので、当初4週間のスケジュール
通り最後まで入院生活が送れるのか不安でした。各種の検査(血液、尿、胸部レントゲン、嚥下造影、
頭部MRI、心電図、自律神経前頭葉機能等)で自分自身の体調が判り、又各種勉強会(パーキンソン病
について、福祉サービス、栄養士による面談、生活相談員による相談、薬について、転倒について)は
大いに勉強になりました。とりわけ、入院後毎日3回のリハビリに関しては今まで経験したことのない
ハードなリハビリだったと痛感しました。
リハビリに際して最初に入院中の目標設定をすることを言われましたので現在自分が思うようにでき
ない目標をかかげ、重点的にリハビリに加えてもらう様お願いしました。
①しっかり歩けるようになる。
②入浴時、自分で背中を洗うことができる。
③立上りが安定する。
④くつがスムーズにはける。
⑤寝返りがスムーズにできる。
⑥起き上がりがスムーズにできる。
今回の主たるリハビリであるLSVT®BIG(運動障害に対する治療法)のプログラムは4週間、
集中的に継続できる無理のないスケジュールを組んでいただきました。確かに最初の2週間は
一番きつく、自分の体を鍛えるために、又熱心に指導して頂いたリハビリの先生の期待に答え
るため夢中で頑張りました。又毎日の宿題に関しては。忙しい中看護師の指導のもと退院後
スムーズに日常生活が送れる様、土・日曜日も含めて毎日リハビリに励みました。
4週間の期間中、定期的に各種リハビリに対して経過観察的にデーターを取ってもらい、レベル
アップの状況が自分でも判りました。特に歩行に対しては常に歩幅を大きく手もしっかり前後に
大きく広げて、背筋をのばして歩行することを徹底的に教わった結果、前かがみですねが曲がって
の小幅歩行はメキメキと改善され背すじもまっすぐ伸ばして歩けるようになりました。
トレッドミルを利用しての訓練も大いに役立ちましたし、ストレッチポールを使っての数々の
リハビリも教えてもらい体も楽になりました。
覚えの悪い私を、気長く一所懸命、時には厳しく体調を見ながら指導して頂いた担当リハビリの
先生にお礼申し上げます。主治医の先生をはじめスタッフの皆様のおかげで杖を使わず元気で退院
できることを嬉しく思います。今後は入院中習得したリハビリ内容を忘れず続けて頑張る所存です。